wakasa5の日記

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【金融お悩み相談】海外株式は円建て投信とドル建てETFどちらを買うべきか?

先日、Twitterで金融のお悩み相談受けますというツイートをしたところ、早速一件ご質問を頂きました!

海外株式に投資したいのですが、日本円で投資信託買うか、ドル建てでETFを買うかを迷ってます。分配金再投資したいので、自動でやってくれる投資信託は良いなと思いつつ、リアルタイムで売買できるETFも良いなと思ってまして悩んでいます。

という訳で「金融お悩み相談」ということで、投資や家計など金融にまつわる、ご質問を頂いてご返答させて頂くコーナーを開設したいと思います!


まぁご質問がなければこれで最後になるかもしれませんが、よろしければ最後までお付き合いください。

免責事項

金融系のサイトでよくあるやつですね!一応ご確認!

・本記事を利用して行った投資等の取引による結果については、一切の責任を負いません。
・当記事の情報は細心の注意を払って調査しておりますが、その正確性、完全性、有用性、安全性等について、一切保証するものではありません。
・当記事の作成時と閲覧された時間において情報にズレがあり、見解が変わる可能性があります。記事の日付をお確かめの上、内容を吟味頂くようお願いいたします。

要するに投資は自己責任で行ってくださいということです。

今回の質問の二つの軸

さっそく頂いたご質問を見ていきたいと思います。


今回のご質問は海外株式を円建て投信とドル建てETFどちらで買うべきかという問いですが、これには二つの大きな軸があります。

 円建て ↔︎ ドル建て

 投信  ↔︎ ETF

つまり、円建てのETFやドル建ての投信も実際には存在するので、実際には4つのパターンが存在します。2つの軸それぞれについて、どちらが良いかを考えた上で、購入するのが良いと思いますので、今回はこの二軸について見ていきたいと思います。


それでは上記二つの軸についてそれぞれ見ていきたいと思います。

円建て vs ドル建て

まず「円建て」か「ドル建て」かですが、日本に暮らし円で給与を貰い、そのお金で海外株式を買う場合は本質的にはどちらも同じ行為です。


為替ヘッジ有りの商品を選ぶ場合を除いて、円をドルなどの外貨に変えて、海外資産に投資している点は同じです。唯一の違いは円をドルに変える、ドルを円に変えるを誰が行うかということです。


円建ての場合は、証券会社もしくはファンドの方でそういった為替の取引を行ってくれていることになります。一方ドル建ての場合は、こちらの方でやらなければなりません。ただ、一般的には国内証券でもドル建て資産を購入するときは、為替取引を代行してくれているところが大多数なので、実際に自分で為替取引を行う場合は稀でしょう。


例外的なパターンとしては、海外の証券会社に自ら申し込む場合は、入金前に為替取引をする必要があるかもしれませんが、一般的には国内の証券会社を使うと思うので、今回は考慮しません。


その結果、円建てとドル建てでは、コスト面で下記のような違いがあります。

円建ての場合
 = 売買手数料 + 信託報酬等
ドル建ての場合
 = 売買手数料 + 信託報酬等 + 為替手数料

一般的にはドル建ての資産を購入する場合は、売買手数料が高くなる傾向があり、為替手数料も取られるので、円建ての方がコスト面ではメリットがあると言えます。
(為替手数料がない分、信託報酬が高い場合はある)


ただ円建ての海外 ETF投資信託は限られるので、どうしてもドル建てしか存在しないETFや投信に投資したいという場合は、ドル建てを検討する価値はあると思います。


また日本の財政破綻や極度の円安の可能性の観点からドル建てで持っておいた方が、良いという話もありますが、国内で円が流通しなくなると言うことがない限り、実質的に外貨建てで持っていることと同じなので、円建てでも良いと思います。
(為替ヘッジ済みの商品を除いて、円安になると資産価値が上がるため)


参考
www.nikkei.com


もちろん将来はドルの国に移住するからその資金にするんだという場合は、ドル建ての方が良いですよ。そこはご自身の人生プランと相談ですね。

ETF vs 投信

こちらに関しては結構難しい問題です。完全にその人のタイプによるからです。


まず投信が適しているのは、ほったらかしで日々相場を気にする事無く積み立てたいタイプの人です。
投信の場合は、一気に購入するというよりは、毎月一定額をドルコスト平均法的に購入するパターンが多いでしょう。それに税制優遇がある、iDeCoや積み立てNISAで、購入するというパターンが多いと思います。


また質問にもある通り、分配金の再投資を投信は自動でやってくれるので、その点もほったらかしたい人はメリットが大きいです。



一方、ETFが適しているのは、日々投資をしていて、ある程度まとまったお金で売買している場合です。


投信は最近はノーロードといって売買に関する手数料がかからない商品が多いですが、ETFは普通に株式を買うのと同じなので、売買手数料がかかります。


一般的には売買手数料は少額の場合より高額で投資する場合の方が、安く済む傾向にあります。そのため、少額で売買を繰り返していると手数料がバカになりません。特に海外ETFを購入する場合は、ネット証券であってもある程度のコストは掛かるので、その点は注意です。また分配金の再投資もありません。


一方、ETFは上場していて、東証上で取引されているので、リアルタイムに取引ができます。そのため相場の急変時でも対応が可能です。
(ただし、1日の取引額が少ないマイナーな商品の場合は、刺さりにくい場合があります。)


また一般的に、信託報酬が投信と比べて安い傾向にあるので、その点でもメリットがあります。


さらに積み立てNISAの場合は40万円の非課税枠で投信(一部ETF)しか投資ができませんが、NISAの場合は120万円分の非課税枠があり、NISAは株式も購入できるので、日常的に株式売買がある人が購入するのであれば、ETFが良いでしょう。
(NISAと積み立てNISAはどちらかしか選べない)


そのため自分がどちらのタイプか考えた上で選択すると良いと思います。

最後に

いかがでしたでしょうか?


最終的には自己判断になるので、自分の性格や投資スタイルに合わせて慎重に選択していただければと思いますが、参考になれば幸いです。


また上記では少ししか触れませんでしたが、4つのどれを選ぶかで買える銘柄も変わりますので、その点も留意しながら軸選びをして頂ければ良いかと思います。


この2軸を選んだ後にも、銘柄選びという(人によっては証券会社選びも)、ある意味大変、ある意味楽しい、作業がありますので、後悔のない意思決定を頂ければと思います。


また他に質問や相談があれば、いつでもご連絡ください。


最後に参考までにお役に立ちそうなサイトを貼っておきます。


・上場している外国株の銘柄一覧(≒円建てETF
→信託報酬が0.15%のものから1%以上のものまでたくさんあるので、比較に使用頂ければ。
 またコードを押すと銘柄詳細が見れるので、売買高は要確認が必要です。
 あまりに売買高が低いと現金化したい時に思うような値段で刺さらない可能性が高いので、その点も見ておくと安心です
www.jpx.co.jp


・NISAと積み立てNISAの違い
→文中でNISAと積み立てNISAの話が出てきましたが、違いを詳しくは説明していません。
 詳しく知りたい方は下記のサイトが参考になるかなと思います。
media.rakuten-sec.net


・世界の株価
→やや玄人向けというか、投資をしている人の間ではよく知られているサイトですが、海外株式も含めたチャートを見ることができるサイトです。
 前職時代、時間が余っていた私は毎日すきあらば眺めていました。
 現在は以前より頻度は減っていますが、毎日は一応見て、株式や債券、仮想通貨などの動向を眺めて、チャンスがないか見ています。
 海外ETFを購入して海外株の動向が気になった時に参考ください。
世界の株価